Malifauxについて

はじまりは1787年のアメリカ。人々は次元の向こうにある魔力に満ちあふれた異世界の存在を知り、次元を引き裂くようにして異世界に通じる穴を開きました。
調査隊が穴の向こうにある世界を探索したところ、大きな都市「Malifaux(マリフォー)」を見つけます。驚くべきことにその都市は我々の世界のものと非常によく似ていたのですが、さらに不思議なことにその町にはただのひとりも住人はいませんでした。

調査隊はこの世界でたくさんの発見をします。
いちばんの発見は、非常に高い魔力のこもった鉱石の発見でした。この石は「ソウルストーン」と呼ばれて高額で取引されるようになります。ソウルストーン産業の活性化と共に多くの人間が異世界に移住しマリフォーは繁栄をきわめますが、それも長くは続きませんでした。
ある年の寒波の影響で次元の穴がどんどん小さくなり、やがて閉じてしまったのです。

次元の穴を再び開けようという試みはことごとくうまく行かず、私たちの世界に残ったソウルストーンは貴重品となり、ギルドと名乗る特権集団がそれを管理統制するようになります。

しかし100年が経ち、前触れなくマリフォー側から次元の穴が開きました。
人間たちがふたたび訪れた100年ぶりのマリフォーの町はまたも無人でした…。


 Malifaux(マリフォー)というゲームがあります。
キャラクターのフィギュアをフィールドの上で移動させたり戦わせたりするミニチュアゲームのひとつで、そのなかでもスカーミッシュと呼ばれる使用するフィギュアの数が比較的少ないタイプのものです。
ゲームではダイスではなくフェイトデッキとよばれる54枚のカード(まんまトランプで代用可能)の山札をめくることで各種判定を行います。めくったカードがよくないカードだった場合、あらかじめ手札に何枚かカードを持っているのでそこから上書き使用(チートといいます)することでめくり運をコントロールすることが可能。しかし手札にも限りがあるのでどこで使用するのかは悩みどころです。
ゲームの目的はセッションごとにランダムで決まる大目標と、各プレイヤーが選べる小目標を達成してポイントを競うことです。自分のクルー(チーム)のカラーにあった目標選択が重要になります。

また、登場するモデルのバリエーションの広さも特徴のひとつ。
世界設定的に1800年代のゴールドラッシュ時代のアメリカが背景なのですが、スチームパンクの要素が入っていたり、メキシコのギャングファミリー、鉱山労働者、ゾンビ、クリーチャー、インド人、日本のヤクザなどなど、ほかのメジャーなミニチュアゲームにはない、ニッチなところを全部回収したかのようなごった煮感が魅力的です。

リリース元のWyrd(ウィルド)社はルールブックを無料公開しているため、フィギュアモデルとトランプ1組、ゲーム中に使用するマーカー類を用意すればとりあえずゲームを楽しむことができます。
現行環境は2版(2013年頃に更新)でしたが、2019年6月にふたたびバージョンアップを迎え第3版(Malifaux 3rd edition)環境に移行しました。
ルールの整理や各モデルの能力が刷新され、またしばらくは版上げがないと予想されるため、新規参入のしやすいタイミングだと思います。この機会にひとりでもプレイヤーが増えることを期待しています。

ゲームには大きく分けて7つのファクション(派閥)があり、各ファクションには6〜8人のマスターがいます。
マスターと相性のよいモデルいくつかをセットにしたコアボックスが用意されているので、最初はそれをひとつ購入することをおすすめします。見た目だけで選ぶのがひとつの正解ですが、特徴を知って選びたい方向けに各マスターのコアボックスをピックアップして紹介していきたいと思います。
今回のバージョンアップで各モデルの能力が刷新され、自分の予習がてらとなりますので識者の方々のご指摘あればよろしくお願いします。

最後に、私自身がMalifauxをはじめる際、多くの有志の方の残された情報に助けられました。同じように何かの手助けになれば幸いです。





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