Malifaux3e マスター紹介/コレット


炎を操る魔人、生きてるかの如く動く人形、自由自在に出現するハト、腕が4本のクマ…、人気の劇場「スターシアター」で毎夜繰り広げられる幻想的なショウ。いまや絶大な人気を集める座長のコレット・デュボワは、元々は街の不良少女たちのリーダー。魔力に目覚めながらスリのようなちんけな犯罪にしか生かせず、くすぶっていた彼女たちを拾ったのはアルカニストの長・ラモスでした。ラモスの指示でアルカニストの密輸活動の隠れ蓑として始めた興行活動ですが、その見事な手品奇術の数々は巷の絶賛を集めます。それもそのはず、すべて本物の魔術による文字どおりのマジックショウなのですから。

Malifauxのゲームにおいて、スキームやストラテジーの達成のために「インタラクトアクション」をする場面が多々あります、が、インタラクトアクションは敵にエンゲージされている状態だと使用することができません。
なので、相手のインタラクトアクションを制限するために相手モデルにくっつくのが非常に有効なのですが、コレットたち「PERFORMER」は共通アビリティ「Don't Mind Me」により、この制限を無視してどんな状況でもインタラクトアクションが可能です。これは特に終盤の追い込みで有用さが実感できる能力になっています。
また、コレットたちは 「Distracted」コンディションを相手につけることで敵の攻撃をいなすことも得意です。
総じて相手のプレッシャーをうまくかわしながら、ストラテジー&スキームの達成を目指していく。それがコレットクルーです。

まず、Distractedコンディションとはなにか。バッドステータスのひとつで、「敵モデルを対象にしたアクションすべてにマイナス修正がつき、成功しずらくなる」というもの。
どんなアクションもめくりによる判定があり、それに失敗すると1アクションが宙に消えます。
Malifauxでは、チート(手札を使った上書き)によりめくり運を緩和できるのですが、マイナス修正がついている状態ではそもそもチートが出来ないルールなのです。
もちろん、マイナス修正がついていても、めくり運が純粋に強ければ成功しますが、全体的に成功確率はおおきく下がります。失敗すると1アクションが無駄になるわけですからかなり厳しいバッドステータス。
また、Distractedはターンまたぎなどで自然に消えることはなく、アクションなどでマイナス修正を実際に受けることではじめて消化されます。
いちおう、マイナス効果はFocusによるプラス効果で相殺可能ですが、Distractedは複数スタックが可能なので、Distractedが複数ついてしまうと戦闘などに関してかなり腰が引けてしまう状態になるでしょう。

そして、コレットたちはDistractedコンディションを相手につけるのが大得意。
まず、攻撃などいろんなアクションのトリガーで相手につけることができます。スート次第なのでここは運が絡みます。

しかし、ヘンチマンのカサンドラとミニオンのショウガールは、「CELEBRITY」というアビリティにより、インタラクトアクションをするだけで6インチ以内の敵モデル1体にDistractedをつけるのです。これは判定なし。
インタラクトアクションのついで気分でDistractedを付けれるのはアクションのコスパが高く、なにより確実につくのが最高です。
ショウガールはもうひとつ、10インチ以内のモデルに(付いていれば)Focusを除去してDistractedをつけるという踏んだり蹴ったりなアクションも持っています。
相手がDistractedを予防するためにFocusしたところでコレを決めてやると、イイ顔で感謝されると思います。決めたいですね。

こんな感じで隙あらば相手にDistractedを重ねていくことで、相手側のアクション成功率の低下に繋げ、非暴力的なゲーム展開を呼び込みやすくなります。


マスターのコレットについて。

彼女はマジシャンらしく華麗なわざをいくつも持っています。
全部を紹介したいところですが長くなるので3つだけ。

まず紹介したいのが彼女のディフェンストリガー。
彼女は敵モデルから攻撃を受けたとき、トゥームのスートを出せていると、ダメージを2減らしたうえで自身をバリィさせてその場から消えさることが可能です。
バリィからの復帰は自身のアクティベーション開始時にテーブル上のいずれかの味方パフォーマーモデルか味方スキームマーカーにベースコンタクトで登場し、その際、登場した場所の2インチ以内にいるすべての敵モデルにDistrctedをつけます。
エウリピデスクルーのソーンのような脱出がやっかいなバリィに対してもへっちゃらなのがいいところ。

2つめに紹介したいのが、コレットは相手にDistractedだけでなく、Stunnedをつけるのも得意だということ。
レンジ2で敵モデルにStunnedとDistractedをつけるだけのアクションがあったり、
コレットの4インチ以内で、Distractedがついた状態でアクティベーションを開始した敵モデルにStunnedをつけたりします。
Stunnedは「トリガーを宣言できない&ボーナスアクションが通常アクション扱いになる」バッドステータス。相手のパフォーマンスをよりいっそう下げちゃいます。

3つめが、イチオシのアクション「PRESTO-CHANGO」について。
これは成功すると、まず、8インチ以内のターゲットにベースコンタクトするようにスキームマーカーをドロップします。
次にターゲットをコレットおよびターゲットから8インチ以内にいる味方パフォーマーモデルにベースコンタクトするようにプレイスし、
最後にその味方モデルを最初に置いたスキームマーカーにベースコンタクトするようにプレイスします。
ひとことで言えば「敵と味方の位置を入れ替えつつスキームマーカーを撒く」ってことなんですが、そもそものターゲットが味方モデルでもよいですし、入れ替える味方モデルがコレット自身でもよいので、敵モデルに捕まっている味方モデルを救出したり、邪魔な位置にいる敵モデルを引っこ抜いたり、単純に遠方にスキームマーカーを撒けるだけでも優秀な、応用の利くいぶし銀のアクションです。

ヘンチマンのカサンドラ姉さんはコレットたちのなかでは戦闘に長けていて、巨大な剣を片手で振り回し、口から炎を吐いて敵を薙ぎ倒します。
戦闘系のヘンチマンではあるのですが、「味方のタクティカルアクションをひとつコピーして使うことができる」アクションを持っていて、いざというときのバックアップなんかもこなせます。
このコピーするアクションが非常に有用でして、ほかのクルーに入れても(むしろ他のクルーのほうが??)大活躍します。

 コレットたちは非戦闘系のストラテジー&スキームの達成においてアドバンテージをもつクルーです。戦闘は得意ではありませんが、戦闘系のストラテジーだとしても、Distractedを念入りに相手に与えることで「こちらを倒しずらく」して、相手にも得点させないということが可能です。
モデルの動かし方などでパズル的要素もつよいため、初心者向きとは言いにくいですが、相手があっと驚くようなムーブが出来るととてもとても楽しいです。
「相手を倒すだけがMalifauxじゃないぜ」
そんなセリフを相手に言ってみたい貴方におすすめのクルーです。 


※April 2021エラッタの内容を反映させて加筆修正しています。


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