マリフォー3e マスター紹介/アーニャ


ここ数年のコンドル鉄道の躍進にはめざましいものがあります。その原動力は若き社長アーニャ・リカライエンの手腕によるものです。先代社長アウカマンが失踪し、娘である彼女が跡目を継いだ時は資質を疑問視されていましたが、近隣の鉄道路線の積極的な買収、ギルド職員の懐柔、後ろ暗い取引の数々、と年齢に似合わず、ビジネスに関わる清濁すべてを飲み込む胆力を見せつけました。彼女にとってビジネスはゲームであり、すべてを冷静にコントロールしようとしています。そしていま、先代が懸念を示し続けていた冒険者協会との提携に踏み切ったことでコンドル鉄道はまた新たなステージに進みました。協会との付き合いに相当なリスクがあるのは確かです。ギルドとの関係にも変化が起こるでしょう。しかし、リスクのないゲームはなく、協会に名を連ねることにはそれ以上のメリットがあると確信しています。さらなる発展のためならばコンドル鉄道は戦場にだって向かうことでしょう。


Malifauxのゲーム中、アクションのトリガーのありなしによってその後の行動に差が出てしまった…そんな経験ないでしょうか? もちろんハマる手札があればチートで対処できますが、数値は足りるけどスートがない、そんな状況に心当たりありませんか??
そんなお悩みにぴったりなのが今回ご紹介するアーニャと「SYNDICATE」のクルーたちなのです。彼女たちの最大の特徴は「ヘルス1点を支払うことで判定にすきなスートをつける」こと。ぱっと聞いて強さをイメージしにくいかもしれませんが、勝機を零すことなく掴み取る、実用性の高いクルーなのです。

ということで焦点の共通アビリティ「PRICE OF PROGRESS」について。
正確には、アクションを宣言したタイミングで1ダメージを受けることでそのアクションの判定に任意のスートをひとつつけることができます。もちろん、マスターやヘンチマンであればソウルストーンを使って同じことができるのですが、同じことをソウルストーン不要&ミニオンでも可能というのは破格ではないでしょうか。
念のためですが、判定時に期待してたスートが出なかったのであとから使う、はさすがに出来ませんのでその点ご注意ください。

アーニャたちのアクションは、敵へのダメージは平均的かちょっと低めな感じ。ダメージよりも追加の効果およびトリガーに魅力的なものが揃っています
なかでもアーニャのメレー攻撃は、ダメージは2/3/4ですが追加効果で山札のトップを見て山札に戻すか捨て札にするかを選べます。
さらに4種類のトリガーが用意されていて、効果が、3インチ移動/ダメージを1点上乗せ&自身が1点回復/敵モデルにStunned/カードを1枚ドロー。
と、むしろダメージがおまけなんじゃないかしらと感じるような内容。

SYNDICATEモデル全体の傾向では、キャラクターの移動に関する効果や、スキームマーカーに関係する効果が目につきます。

まず、アーニャがリーダー時、アーニャのLoSがある味方のスキームマーカーおよびその周囲1インチはハザーダス(1点ダメージ)扱いになります。効果としては地味ですが後述するアクションにいろいろと関係してくるので注目です。
アーニャのボーナスアクション「BLEEDING EDGE」では6インチ以内にスキームマーカーを設置し、自分と設置したスキームマーカーのあいだにいるすべての敵モデルに目標値XのDf判定を迫り、パスできなければ2点のダメージを与えます。そしてこの時の目標値Xとはこのアクションの際のアーニャが出した判定値がそのまま適用されるという変わった仕様になっているため、ハイカードを出せば出すだけうまみが出てきます。
トリガーではダメージを受けた敵モデルをプッシュしたり、設置したマーカー横にアーニャをワープさせたり。
「HOSTILE TAKEOVER」では6インチ以内のスキームマーカー(敵味方問わず)を2インチプッシュ移動させたあと、ベースコンタクトするように味方スキームマーカーを設置。それからターゲットのスキームマーカーを除去します。敵スキームマーカーを除去するのにも使えるし、だれかの効果で置かれた味方スキームマーカーの位置調整にも使えますし、味方スキームマーカーを敵モデルに当てることで先ほどのハザーダス効果(1点ダメージ)を与えるのにも使える、という…。ほんとに使い手がある内容でこういうのだいすきです。

トーテムのソブリンはMv7で飛行持ちのうえインシフィグニカントなし。そして鋼?のコンドル。かっこいい。シャーマンキングのシルバを思いだします。この時点で120点ですが、ボーナスアクションでは味方モデルを乗せての4インチ移動が可能です。トリガーでは範囲回復が発生したり、範囲攻撃が発生したり。
アーマー+2なのも嬉しいポイントです。

コアボックス収録のミニオン、サーベイヤーはSYNDICATEだけでなくSEEKERのキーワードも持っています。SEEKERモデルの共通アビリティにより6インチ以内でだれかが回復した時、それに反応してインパッサブルのハザーダステレインを生み出すことが可能です。
ソブリンが範囲回復ができるので使うチャンスは多そう。
またボーナスアクションでは自身の周囲2インチをハザーダス扱いにすることが可能。
そしてサーベイヤーのレンジ攻撃はチェーンで相手を引き寄せます。もちろんハザーダス化した自分にくっつける、なんてのもアリですよね。
ほかのボーナスアクションでは自身と別の味方モデルをそれぞれ同じ方向に3インチずつプッシュ移動したりもできます。移動させるのと進路を塞ぐのと両方ができるのは戦略面で重宝しそう。

ヘンチマンのウィンストン・フィニガンは変化球系だけど便利なアビリティを所持するいぶし銀タイプのモデル。
まずは彼がいるだけで手札上限が1枚増える「ARCANE RESERVOIR」。
そしてインタラクトアクションをするだけで6インチ以内の敵モデルにDistracted+1をつける「CELEBRITY」。
ボーナスアクションでは6インチ以内のモデルを対象にしてプレイスで4インチ移動させます。トリガー次第ではダメージを与えたり、そのそばにワープしたり。
「FORTUNE'S FAVOR」では山札の上3枚を見てすきな枚数を捨てて残りを山札の上に戻します。そして、この時に捨てたカードごとに数値を見てダメージ判定のように1/2/3インチの移動が可能です。ハイカード3枚捨てならば9インチ移動が可能。使い方を自分で変えれるというのがステキです。
PERFORMERで見たアビリティが並ぶ…と思ったら、どうやらウィンストンはコレットのいるスターシアターのオーナーという設定らしいです。曲者感がすごい。しかしモデルとしては有能なのでPERFORMERでも使えたらいいのに…。


まとめ

直接的な戦闘こそ得意ではありませんが、それ以外のやれることの幅が広くて、たのしく悩みながらプレイできそうなクルーです。やろうと思えばどのモデルでも任意でスートをつけれるというのが見通しよくていいですね。また、スキームマーカーを攻撃に使えるというのが、相対的にスキームのカモフラージュに繋がりそうで、そのへんの駆け引きも出来るとより楽しそうです。
普段はフリップや手札まかせだとしても、ここぞという時には決してはずさない。すべては計算どおりなデキるオトナのあなたにおすすめのクルーです。



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