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9月, 2019の投稿を表示しています

Malifaux3e マスター紹介/ネリー

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ネリー・コクランは地元の新聞社で大規模な汚職事件をスクープしたことで注目されてギルドに引き抜かれ、編集長待遇でマリフォーにやってきました。この街で彼女はギルドの汚い姿を暴くのでしょうか? 答えはいいえ。彼女の正義感は本物ですが、よい給金を出す飼い主にいきなり噛みつくほど愚かではありません。この街にはほかに明らかにすべき闇が余りあるのですから。ギルドの人間として後ろ指を指され、山のような脅迫状も届きますが、それを差し引いても多くの人に真実を届けることのできる今の環境こそが彼女にとってなにより重要なのです。 ネリーたちは「JOURNALIST」。 彼女たちは、おもにインタラクトアクションにまつわるスキル持ちのクルーです。あとはDistracted(敵モデルに対するアクションにマイナス修正がつく)コンディション付与も目立つ感じです。 まず、ネリーさん。彼女は便利スキル「Don't Mind Me」もちで、本来はインタラクトアクション不可のエンゲージ状態やディスエンゲージ後でもインタラクトアクションが可能です。 そして、ネリーはインタラクトアクションをした後に2点回復する、というスキルを持っています。敵に捕まってても回復できるし、ストラテジーの追い込みもかけやすいと言えます。 敵のインタラクトアクションに反応するスキルもあります。 これはネリーとフィールドリポーターがそれぞれ2つずつ持っていて、ひとつは8インチ以内で敵モデルがインタラクトアクションをしたらフィールドリポーターはFocused+1が、ネリーはFocused+1に加えてカードを1枚ドローします。 ジャーナリストにFocusがつくのはシャレてますが、Focusはとても実用的なので相手にしたらあんまり楽しくはありません。 もうひとつ、2インチ以内で敵モデルがインタラクトアクションを「しようとする」と発動する「Exclusive Interview」は、そのコントロールを奪い、ネリーの味方モデル扱いでインタラクトアクションをさせる、というもの。 そんなスキルあるの知ってたらインタラクトアクションなんかするわけはないのですが、ネリーの攻撃アクションはデフォルトのトリガーで相手にインタラクトアクションをさせるのです。とんだ捏造記事です。 この攻撃アクションはちょっと特殊で、レンジ

カウボーイビバップ:ボードゲームブギ

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「カウボーイビバップ」という昔のアニメがボードゲームになりました。 アニメはネットフリックスでも配信されていてひととおり観ています。 オフビートでスラップスティックなSFもので、1話完結型で話が進みながら断片的に登場人物たちの過去が挟まれていきます。でも劇中の登場人物たちはお互いを深くは詮索しないおとなの世界なのですべてを知っていくのは観ている私だけ。終盤にもはや神となっていた私はひとり胸がしめつけられるような思いで彼らを見守り、最終話では涙ぽろぽろしながら鼻ちーんが止まりませんでした。名作です。 ネットフリックスで2周目入ったものの23話で止まっています。この先はどういう体調の時に観るべきかわかりません。名作なのです。観てない方はぜひ観てみてください。 放送はもう20年前とかです。こんな名作だからこそ今頃になってもボードゲーム化するようなファンがいるのでしょう。 そしてそんな名作のゲームを買わないわけにはいきません。 ゲームは完全協力型、ビバップ号のクルー4人をプレイヤーが担当して賞金首を捕まえて日銭を稼ぎながら宇宙を股にかけて飛びまわり、それぞれに課せられたミッションをクリアしていく。そういうゲームでした。 ミッションの達成は単純なカードのセットコレクションなのですが、そのカードはゲーム中のあらゆるアクションでも使用されるため、上手に回収してアクションをつないでいく、または用意をする、そういったハンドマネージメントがゲームの核になっています。 すごく面白いとまでは言いませんが、なかなかうまい落とし所のゲームになってると思います。なによりイベントカードやミッションのフレーバーがアニメをとてもよく再現しているので20000点をつけます。 アシモフ・ソーレンサンをはじめとする賞金首の方々のカード1枚を取ってもアニメの場面が過ぎり、しみじみしてしまうこと請け合いです。 実際に遊んだのですが、カード1枚めくって毎回見入っちゃうくらいアニメに想いを馳せてたのは私だけで、わりとみんなドライでした。そうですかー。 ゲームは残念ながらクリアならず。ぜひみんなに観せてからまた遊びたいです。

丘の上の裏切り者の館

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丘の上に佇む謎の洋館。館の中に足を踏み入れた一行を待ち受ける怪異の数々。果たして生きて還ることはできるのか。 簡易TRPGといった内容のゲームで、洋館のなかを探索していくうちに50本のシナリオからひとつがランダムで選ばれて後半戦に突入。 シナリオによってプレイヤーのうち何人かが敵サイドにまわって対決する。っていう最高のゲームのひとつ。 本格的なテーブルトークほどの自由度はありませんが、GMなしで遊べる点、シナリオが始まったところで陣営に分かれ、お互いに勝利条件を秘密裏に確認。それぞれ達成を目指すのはとても楽しいです。 たまに、シナリオが開始するまでに死にかけていて瀕死の状態でシナリオが始まっちゃう、とか、逆に特定のキャラクターに強力なアイテムが集まっていてそれが相手にまわってしまって手も足も出ない、だとかありますが、そんなハプニングもまた面白いです。 和訳を公開してくださってる方のおかげで現状でもストレスなく遊べてるのですが、これもどこかから日本語版が出たらいいのになあと思います。 新たに50本のシナリオが拡張として出ていて、自分で訳すつもりで買いましたが、やっぱり和訳は大変で。2本訳せたところでほったらかしです。単純なルール訳と違って、シナリオはフレーバーが大事なので向こうの言い回しなどで毎回詰まるのです。 いつか拡張のほうも遊べたらなあと思ってます。

Malifaux3e マスター紹介/ジャック・ダウ

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なんですかお客さん? ああ、あの木にぶら下がってるやつ? あれはジャックの死体でさ。なんの罪だったんだか、絞首刑になってそのまんまあそこに吊られたまんま。この駅に来るとイヤでも目に入るから見せしめのつもりなんでしょうよ。あ、でもお客さんこっち来たばかりでしょ? ちょいちょいいなくなるんですよ、アレ。復讐のために夜の街を徘徊してるってもっぱらの噂でさ。ギルドの連中は認めてないけどね。とにかく、あれが居なくなったら夜出歩くのはやめとくんですなぁ。なあに、こっちの人間なら誰でも知ってることでさ。まあ、ほかにも覚えることはありますがね、おいおい覚えていってくだせえ。ではごきげんよう。 ジャック・ダウのキーワードは「TORMENTED」。 彼らは各モデルにStaggerd(Mvが−2。味方の能力によって移動させることができなくなる)コンディションを付与するアクションを豊富に持ち、相手の移動を阻害していくのが得意です。スキームやストラテジーをとっていくのに移動力は重要な要素なのでそこを削っていくのは強みになるでしょう。 そもそも、ジャック、ヘンチマンのモントレソール、ミニオンのギルティはメレー攻撃をMvで判定するため、StaggerdでMvを2も下げることでより攻撃が当てやすくなるという大きなメリットがあります。 ジャック・ダウはStaggerdつきモデルに対してメレー攻撃を当てるとカードを1枚捨てさせる効果もあります。ジャックに捕まると悲惨なことになりそうです。 また、ヘンチマンのモントレソールの周囲6インチ以内の敵モデルはエンドフェイズにStaggerdコンディションが消えず、Staggerdつきの敵モデルが周囲6インチ以内でアクティベーションを開始すると1ダメージを与える、というスキルを持っています。 別の特徴としてTormentスキルがあります。 アクティベーション中、アップグレード付きの相手にダメージを与えていたならば、アクティベーション終了時にカードを1枚ドローできます。 このほかにも各モデルの攻撃アクションの追加効果に相手がアップグレード付きであった時にボーナスがのるものが用意されていて、アップグレードを多用する相手に対してプレッシャーをかけやすいです。 特にトーテムのレディ・リゲイアのメレー攻撃は1/2/3のダメージですが、相手がアッ

エスノス

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やることがシンプルなボードゲームがすきです。 はじめて遊んだニムトでの「なんでカードを1枚出すだけなのにこんなに面白いのか!!」なんていう感動体験をいまだに忘れられず、以来、シンプルなアクションでジレンマを生み出すゲームが「ドイツゲーム」の理想になってるのは否めません。 最近のなかで、シンプル感があっていちばんのお気に入りがこの「エスノス」。 手番でやることは「カードをとるかカードを出すか」だけ! まあ、出したならばいくつか処理はあるんですけども。 基本は陣取り。カードのセットを出すことによって、「カードに描かれたキャラクターのアクション」と、「エリアに自分のコマを置くアクション」の2つが同時に行われます。 でも、カードの出し方によってはどちらか、もしくはどちらも効果を発しない場合があります。 もったいないので、確実に2つのアクションが効果を発揮できるように手札を揃えたい…というのが人の心なのですが、カードをとる時は1枚しかカードをとることができません。 場に公開されてるカードか、山札からかのどちらか。 山札は中身がわからないから、公開されてるカードを取りたい…のが人の心ですが、もちろん早いもの勝ちですぐ枯れてしまうため、自然と山札のギャンブルに手を出すことになります。 で、念願の出したい手札を揃えることが出来たら手札を出すわけですが、その際にセットに入らず残ったカードは場に放出されてしまいます。もったいない! 他プレイヤーはその放出をいまかいまかと待ってるわけで、さながらチキンレースのようでもあります。 最大効率でカードを出すためにいっぱい溜め込むか、1アクションしか有効じゃなくても早めに出してまわしてくか。高みを目指すか妥協するか、カードを取る取らないの2択なのに載ってくるジレンマが濃厚で身悶えしちゃうくらいたのしいです。 ゲームに使用するカードの組み替えが可能だとか、終了条件とか、箱のインナーが完ぺきだとか、細かいところまでよく練り込まれてるのも好感度高いです。 最近のゲームのなかではかなり好み!