Malifaux3e マスター紹介/ユリックス
ユリックスは養豚が盛んなバイユーの地でも最も飼育の腕に優れ、豚に関するあらゆる知識を貯えたグレムリンです。グレムリンの社会に変革の風が吹くなか、ユリックスはまだグレムリンはこの自然に寄り添って生きるべきだと語ります。しかし、ユリックスが現実から目をそらしているというわけではありません。むしろほかのどのグレムリンよりも冷静にやがてくる大きな戦いを見据え、より大きく、より強力な豚を育てあげることに執心しています。
大いなるブタの王・ユリックス。彼のキーワードは「SOOEY」。それと編成時にかぎり「PIG」のキーワードも有効になるため、PIGのモデルも制限なしで組み込みが可能です。
マスターであるユリックスはステータスだけでみるとDf(防御力)4、Mv(移動力)4、アーマーやハードトゥキルといったわかりやすい防御スキルもなく正直かなり貧弱です。
しかし、PIGモデルと組み合わさることでユリックスのちからは無限大となるのです。
まず移動面に関しては、ユリックスの2インチ以内のBeastモデルがWalk(通常移動)アクションをした時にその移動先についていくことができます。そのモデルに飛び乗って移動するイメージ。もちろんPIGモデルはBeast属性を持っていますし、トーテムのペネロープ(Mv6)も犬なのでBeastモデル。
この移動はスキルによるものでアクションを消費しないためうまくリレーするようにブタを配置できればかなりのロングドライブも可能です。
防御面はPROTECTED(BEAST)スキル。ユリックスが攻撃のターゲットになった時、手札を1枚捨てることで攻撃のターゲットを2インチ以内の味方Beastモデルにすり替えます。
ユリックスはPIGモデルの恩恵を受けるだけではなく、ユリックスからPIGモデルに対しても数々の恩恵を与えます。
まず、周囲6インチ以内の味方PIGモデルがダメージを受けた際、手札を1枚捨て、そのカードの数字によってダメージを1〜2点軽減することが可能です。自分の代わりに攻撃を受けるように仕向けたけれどダメージは軽減してあげる。アメとムチを使い分ける男、ユリックスです。まあ手札の消費はすごいことになるのでなにか手札補充の手段は用意したいところです。
また、ユリックスの6インチ以内にいるPIGモデルはメレー攻撃のレンジが+1されます。じつはPIGモデルの多くはメレー攻撃のレンジが0なので敵モデルとベースコンタクト(密着状態)していないと攻撃ができないのですがそれが緩和されるのと、敵の足止めもやりやすくなるのが嬉しいところ。
ちなみにトーテムのペネロープは周囲6インチ以内のPIGモデルのMvを+1します。
なので、ユリックスおよびペネロープを中心にPIGモデルを適切な距離で伴って行動するのが基本のフォーメーションになりそうです。
そして、買い増しが前提になりますが、ユリックスの養豚知識を活かしたアクション「GROW UP STRONG」がたのしいです。これはミニオンの「UndeadではないPIGモデル」が対象のアクションで、成功するとそのPIGモデルを上のモデルに成長させることができます。
GROW UP STRONG対象となるミニオンPIGはこちらの4モデル。
可愛らしい子ブタちゃん。サイズ1。
メレー攻撃は1/2/3ダメージ。
コスト5 スクイーラー
なんだかすごくマッドマックス感があります。
メレー攻撃はピグレットと変わらない1/2/3ダメージですが、脅威のブラスト付きレンジ攻撃(10インチ、2/3ブラスト/4ブラスト)持ちでブタ愛好家から熱い視線を集めているニューホープ。
サイズは2になっています。ベースサイズ30mm。
コスト7 ワイルドボア
イノシシ疑惑。
ユリックスのコアボックスに入っているのがコレ。
レンジ攻撃はありませんがメレーのダメージは2/4/5と上がっています。
サイズは2ですが、ベースサイズは40mmに。
コスト9 ウォーピッグ
現在のところミニオンPIGの最終形態。
メレー攻撃はさらに成長した3/4/6ダメージ。
サイズが3になってベースサイズも50mmに。
ベースサイズの拡大はフィールドの状況によってはテレインに引っかかって動かしにくくなるデメリットになりますが、接触できる敵モデルの数が増える点はおおきなメリットです。
GROW UP STRONGアクションでは、成長元のミニオンのコストとそれより上の成長先のミニオンのコストの差分×2に10を足したものを目標値にしてスタット5で判定します。コスト7のワイルドボアをコスト9のウォーピッグに成長させたい場合は、目標値14なので9以上が出れば成功、ということになります。
コアボックスにはワイルドボアしか入っていないので、このアクションを使うには買い足しが前提になるのですが……、成長させたいですよね? たのしいですし是非買っちゃいましょう。
なお、PIGミニオンのほぼすべてに共通するスキルとして
・ヘルスを1減らすことでアクションが1つ増える、RECKLESSスキル
・死亡時にコープスマーカーの代わりにスキームマーカーを落とす、DEMISE(DELICIOUS BACON)スキル
・1ターンに何度でもチャージ攻撃ができるUNIMPEDEDスキル
・チャージ攻撃をした際に敵モデルとベースコンタクト(密着した)状態であれば1ダメージを受ける代わりにベースコンタクトしている敵モデルすべてに1ダメージを与える、STAMPEDEスキル
が挙げられます。
全体的にはドッカンドッカン突進するイメージでしょうか。
先述の成長によるベースサイズの拡大は、STAMPEDEスキルを活かしやすくなるという期待が持てます。
コアボックスに入っているもうひとつのPIGモデルがヘンチマンのオールドメジャー。
こいつはハードトゥウーンズ持ちなので相手のダメージ判定にマイナス修正を与えます。
可能であればユリックスへの攻撃はこいつが引き受けてくれると少し安心。
こいつのメレー攻撃は1インチのレンジがあるのでユリックスに頼らなくても敵を押さえやすいのが嬉しいです。ダメージも3/4/5とそこそこのパンチ力。
また、手札を1枚捨てることで8インチ以内の味方PIGモデルを3インチプッシュさせることが可能で、この時に捨てたカードのスートをそのPIGモデルにつける効果(エンドフェイズまで)があります。
PIGミニオンはどれもメレー攻撃に4種類のトリガーを持っているのでなにかしらは発動します。うまく使えると最高です。
キーワードモデルではないですが、ユリックスとも楽しいシナジーがあるのがエンフォーサーのピガパルトです。
ピガパルトはMv3と移動力は少ないですが、テリファイ&マニピュレート無視を持っているのと、強力なレンジ攻撃を2つ持っているのが特徴。
1つはレンジ12インチの「ROCKS IS PIGS?」アクション。ダメージは2/3/5でLOS無視なのが強みです。
トリガーでグローリートークンを捨てることでダメージ軽減不可にするというオプションがありますが、ユリックスのキーワード関連ではグローリートークンの供給元がいないため今回は割愛します。
もうひとつはレンジ18の「FULL LOAD」アクション。
周囲2インチ以内にいるサイズ1の味方モデルをレンジ内の指定ポイントへぶっ飛ばします。
飛ばした味方モデルの着地点から周囲2インチにショックウェーブを発生させ、Mvで目標値15という結構きびしめの判定を迫り、パスできなければ2ダメージを与えます。これは飛ばされた味方モデル自身も判定対象ですが単純に範囲攻撃として強力ですし、18インチの移動手段としてもスキーム達成などでおおいに役立ちます。なお、飛ばされたモデルはSlowがついてしまうのと、飛ばされたターン中はインタラクトアクションができないため、スキームマーカー設置系の達成は計画的に行いましょう。
飛ばす弾の「サイズ1の味方モデル」については、バイユー勢力であればほとんどのグレムリンはサイズ1なので対象になるのと、ユリックス関連であればピグレット、スタッフドピグレットもサイズ1なので弾にできます。
なお、SOOEYキーワードのホグウィスペラー、スロップハウラー、そしてPIGキーワードのソウはピグレットを召喚可能です。ピガパルトの近くに待機して弾の供給役になるのもよいでしょう。個人的にはソウの首が3つあるところがだいすきです。ケルベロスのようなブタ、最高です。
正直まだまだ触れていない要素がありますが、とりあえずのユリックスの紹介としてはこんなところでしょうか。
キーとなるPIGモデルが豊富なため関連するモデルの把握は結構大変ですが、モデルさえ理解してしまえば、ブタをまといつつ進軍して要所を押さえるというシンプルさが魅力の初心者でも動かしやすいクルーです。PIGミニオンは死亡時にコープスマーカーではなくスキームマーカーを落とすところも一部のスキーム&ストラテジーにとても便利。
反面、真価を発揮するにはコアボックスだけではとても足りず、いろんなモデルが欲しくなってきますので、初心者には薦めづらいと取るか、沼に沈めるにはぴったりと取るか………超おすすめクルーです!!!
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