Malifaux3e マスター紹介/ウォン


奇妙な帽子や色とりどりのローブに身を包み、芝居がかった振る舞いで神秘的な雰囲気を演出するウォン。うさんくさいその姿には思わず苦笑してしまいますが、彼の魔術に対するセンスは本物です。かつて人間たちの元で手に入れた強力なマジックアイテム。その扱い方をマスターするにとどまらず、簡単なものであれば自分で作りだせるほどに理解したのですから。バイユーに戻ったウォンはマジックアイテムの威力をちらつかせるパフォーマンスで多くの信者を集め、現在に至ります。
しかし、マジックアイテムは強力すぎました。言葉を発して持ち主であるウォンに干渉しはじめたのです。いまのところは上手いことあしらっていますが、果たしてこの先はどうでしょうか?

キーワード「WIZZ-BANG」のモデルたちは、範囲攻撃のスペシャリストであるウォンを中心に、独自の「グロウィトークン」システムによる厚いシナジーが特色です。

Malifaux3eには2種類の範囲攻撃があります。ひとつはブラスト(爆風)による巻き込みダメージ。
もうひとつが同時に複数体に回避判定を迫る「ショックウェーブ」です。
ウォンのメレー攻撃はトリガーでブラスト効果があり、レンジ攻撃ではショックウェーブも備えています。彼は範囲攻撃のスペシャリストなのです。

ショックウェーブとは、射程内にショックウェーブマーカー(30mm)をひとつ落とし、その周囲に効果範囲を発生。範囲内のすべてのモデルは判定を迫られ、判定クリアに失敗するとダメージなどの効果を与える、という段取りのアクションです。
ダメージはそれほど高くありませんが、テリファイ(恐怖判定)などの影響を受けないところ、いちどに複数体を対象にできるところが大きなメリットになっています。
デメリットは、敵味方の区別なく対象にとるところ。なので、敵モデルだけが固まっているところに喰らわせてやるのが理想です。

で、ウォンのショックウェーブは特別製で、本来ならマーカー1つのところをサービスで2つ落としちゃいます同じモデルに重複するように当てるもよし、範囲を広げるもよしです。( ←間違いでした!)1回のアクション中、複数のショックウェーブからの効果は1度しかカウントせず、ダメージも2倍ということにはならないので注意です。
さらに射程内に味方のWIZZ-BANGモデルがいる時、そのモデルに1点ダメージを与えることでそのモデルをショックウェーブのマーカー代わりにすることが可能です。そうした場合、ショックウェーブから逃れるためのハードルが上がり(TNが+2)、よりダメージを与えやすくなります。
また、40mmや50mmサイズのモデルをマーカー代わりにすれば、巻き込む範囲が従来よりも広がります。
ちなみにトーテムのオリヴィア・ベルナルドは「周囲3インチの敵モデルはTNが+2される」という置物効果を持っているため、マーカー代わりになった場合はTNが+4(TN=Mv17)と期待値がかなり上がります。ぜひ食らわせたいところ。

戦場で敵味方が入り乱れると、ふつう、範囲攻撃は使いにくくなってしまいますよね?
ところが、ウォンたちは違うのです。

まず、ウォンは範囲攻撃によるダメージをすべて無効にします。自分を巻き込むかたちでブラストマーカーを置いてもダメージの心配がありません。
WIZZ-BANGモデルたちもショックウェーブやブラストによるダメージを2点軽減(0にはならず最少で1点ダメージ)します。
そのうえアビリティにより、味方モデルからダメージを受けると、Fast(アクションが1つ増える)状態&「グロウィトークン」を獲得するのです。

グロウィトークンについて。ウォンたちの独自システムで、WIZZ-BANGモデルは判定の際、グロウィトークンを使用することで判定にすきなスートを付け加えることが可能です。グロウィトークンがある限り自由にトリガーを選べるというワケ。カードをめくった後に使用できるので無駄がありません。
モデルによっては他の使い方もありますが、これがメインの使い方。

グロウィトークンの入手方法はほかにもあり、ウォンのアビリティにより「ウォンによって発生した判定をクリアすると1グロウィトークン獲得」します。
これがどういうことかと言うと、WIZZ-BANGモデルはウォンのショックウェーブによってダメージを受けても受けなくても1グロウィトークン獲得できるのです。
ほかには、ミニオンのライトニングバグは8インチ以内のモデルを回復させるアクションを持っていますがこれのトリガーでグロウィトークンも与えることができます。
また、いくつかのモデルは攻撃のトリガーで敵モデルにダメージを与えると同時にグロウィトークンを押し付けることがあります。

敵モデルがグロウィトークンを持つとどうなるか?
まず、ウォンのショックウェーブでダメージを受けた場合、持っているトークンの数だけダメージがアップします。しかもこの効果には上限が設定されていないので、念入りに仕込めれば大爆発のロマンがあります。
また、ウォンのボーナスアクション「THE GLOW」により、周囲6インチにいるモデル(敵味方問わず)から任意の数のグロウィトークンを捨てさせて、2つ捨てるごとにカードを1枚補充して、最後に範囲内のモデルすべてにグロウィトークンを1つずつ与える、というアクションがあります。
トークンを1つも捨てなくとも最後のトークン増加の効果は発生するため、単純にトークンを肥やすのにも使えそうです。

ウォンたちはマーカー関係の能力でも面白い能力を持っており、ウォンの「LAUNCH INTO SPACE」アクションでは6インチ以内のスキーム/コープス/スクラップマーカーどれかひとつをLoSの届く場所(距離問わず)に置き直します。その際にショックウェーブのようにマーカー周囲(3インチ!)のモデルに対して目標値14のMv判定を迫ります。パスできなければ1ダメージなのでダメージは小さいですが、使い勝手のよいアクション。
また、ライトニングバグも6インチ以内のスキームマーカーを6インチ以内に置き直すアクションを持っています。
どちらもマーカー系のストラテジーやスキームに非常につよいアクションです。

最後にヘンチマンのアルフォンス・ルブランについてもプッシュしたいです。
アルフォンスは攻撃タイプのヘンチマンで、メレー攻撃のダメージが3/4/6。トリガー次第でブラストがついたり、周囲のモデルを動かしたり、相手にスロウがあればダメージ+1だったり。
トス(自分よりサイズの小さいモデルを投げ飛ばすアクション)持ちなのに加えて、「ターン終了時まで自分のサイズとレンジをそれぞれ+1、自身のDfは1下がりますが、周囲2インチ以内の味方モデルにカバーを与える」という謎の便利アクションを持っていて知的な立ち回りがとれます。
防御面ではハードトゥウーンズに加え、「グロウィトークンを捨てることでダメージを軽減」が可能。
タンクもやれちゃうイイ感じのヘンチマンです。

まとめ
ウォンの範囲攻撃とWIZZ-BANGモデルの特性、グロウィトークンのシステムはシナジーが濃厚で、理解できれば動かすのがとても楽しいクルーだと思います。
弱点は普通の攻撃に対する防御スキルがほぼないところでしょうか。ライトニングバグが回復を持っていますが、がっつりと組み合う展開は避けたいところです。
範囲攻撃というワードに惹かれるアナタ、ドカーンと一発やってみたーいアナタにおすすめのクルーです。




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