Malifaux3e マスター紹介/タラ


孤児出身のタラは殺しの技術を身につけ、どんな依頼もこなして生きてきました。そんな生活が彼女の下地を作っていたのか、マリフォーに渡ってきた彼女はネバーボーンの気配を察知する能力に目覚めます。この能力はネバーボーン狩りに大いに役立ち、あのペルディータですら断るような仕事をタラはやり遂げることができたほどです。ある日、いつものようにネバーボーンの気配を追っていたタラはタイラント・オブリタレーションが幽閉されている牢獄に迷い込みます。オブリタレーションは自分以外のすべてを破壊するための協力者を求めており、その虚無主義に同調したタラはオブリタレーションと契約、パワーの断片を手に入れます。おなじく牢獄に幽閉されていた謎の女性・カリーナと共に牢獄を出たタラは、以降二人で行動するようになります。旅の途中、タラは狙撃されて死にますが、カリーナの魔力によってアンデッドとしてこの世に踏み止まります。アンデッドになってしまったもののタラは自意識を保っているように見えますが、それがタイラントのパワーの影響なのか、カリーナの魔力によるものなのかはわかりません。

胸に開いた大きな穴が特徴的なタラ。狙撃された時のものだと思いますが、そりゃこんな穴あいたら死にますわね。
そんな彼女たちのキーワードは『OBRITERATION』。タイラントの名前でもあり、”抹消”というような意味があります。
コアボックスの構成は、
・マスターのタラ
・トーテムのカリーナ
・エンフォーサーのナッシンビースト
・ミニオンのヴォイドレッチが3体
…と、めずらしくヘンチマンがいないアソート。買えってことですね!!!(注:ヘンチマンは必須ではありません)

彼女たちは、物理的に盤面からモデルを取り除く『Bury/バリィ』能力に関するエキスパートとなっていて、キーワードモデルたちは2つの共通アビリティ『BEYOND TIME』『FROM NOTHING』と、共通のボーナスアクション『SHUTTER TIME』を駆使します。

簡単に言うと、バリィとはモデルを隔離空間に送り込む能力で、バリィ自体はタラ以外にも使い手が存在します。ゲーム中、なんらかの手段でバリィされたモデルは盤面から取り除かれて盤面の横に置かれ、バリィされているモデルは攻撃に参加できないかわりに攻撃されることもなく、この状態から盤面に復帰する方法はバリィした(された)方法によってちがいます。
…なのですが、タラクルーの持つBEYOND TIMEアビリティはバリィされているモデルに対しての攻撃を可能にします。LoSやレンジは関係ありません
モデルのなかには身を隠すためや召喚のシステムなどで自分からバリィ状態になるモデルがいますが、そういったモデルを狙い撃ちできるのは大きいです。

タラたちが敵モデルをバリィさせる方法はちょっと面倒かも。
タラたち(カリーナを除く)はメレー攻撃のトリガーによりTN14のWp判定を相手に迫り、カリーナはボーナスアクションのトリガーで同じ判定を迫ります。
相手がこの判定に失敗することでそのモデルがバリィされます。
バリィさせたら勝ち同然かというとそれほどではなく、この方法でバリィされたモデルはそのモデルのアクティベーション開始時、いずれかの敵モデルの1インチ以内に復帰することが可能と、かなり緩い復帰条件になっています。が、この時にどの敵モデルのそばに復帰させるかはタラ側が選ぶということなので、戦線をぐちゃぐちゃにすることが可能です。
BEYOND TIMEで集中攻撃したいならばアクティベート済みのモデルをバリィさせたいところです。

FROM NOTHINGアビリティのほうは、自身のアクティベーション開始時にバリィ状態であったなら、盤上のモデルのどれかについているFast(アクションがひとつ増える状態)コンディションを消すことでそのモデルにベースコンタクトした状態で盤上に復帰する、というもの。
Fastはどうやってつけるのか? そもそも自分たちはどうやってバリィされるのか?
そこをサポートするのがボーナスアクションの『SHUTTER TIME』。
SHUTTER TIMEは射程6インチで、敵モデルを対象にしたときはそれにFastをつけ、FROM NOTHING持ちの味方モデルを対象にしたときはそれをバリィします。
このアビリティにより、バリィ空間を経由して離れた敵モデルへの強襲というのも可能になるわけです。こちらもちょっと仕込みが面倒な印象ですが…。

なお、敵にFastがつくことには他にもメリットがありまして、
タラとカリーナは、彼女たちの4インチ以内で敵モデルがFastのついた状態でアクティベーションを開始すると2ダメージを与えます。
ナッシングビーストとミニオンのヴォイドレッチはFastのついた敵モデルと戦闘する時、判定にプラス修正がつきます。
Fastをつける敵モデル選びは、相手にただFastを与えるだけにならないよう気をつけましょう。
 
マスターのタラについて。彼女自身もユニークな能力をいくつも持っています。
まず、いちばんの特徴として、彼女は1ターン中に2回アクティベーションすることができます。ただし、2回目のアクティベーション中はSlowがついてしまうのでアクションがひとつ減ってしまいますが制限はそれだけ。ボーナスアクションも使用できます。とりあえず、スキーム&ストラテジーの追い込みなどめちゃ便利使いされそう。

ほかには、タラが敵モデルによってキルされた時、8インチ以内にカリーナがいれば手札を1枚捨てることでヘルスが4回復してバリィ状態になって生き延びたり、
またディフェンストリガーで、相手の攻撃が射撃(ガンマークありの攻撃)だった場合、それを失敗させたり。弾丸が胸の穴を通り抜けてノーダメージ、的なフレーバーでしょうか。

もうひとつ、タラは召喚も可能です。コアボックスに収録のヴォイドレッチ(コスト4)か、ヴォイドハンター(コスト7)を呼べます。
召喚したモデルはバリィ状態で待機し、FROM NOTHINGアビリティ経由で盤面に登場します。

トーテムのカリーナはこのクルーならではのサポート役です。
射程が6インチの回復を持っているのですが、バリィ状態の味方モデルならばLoS&レンジ無視で回復が届き、さらに手札を1枚捨てることで自身にベースコンタクト状態で復帰させることができます。キルされた後のタラに対してぴったりハマるアクション。
また、ボーナスアクションで、捨て札と山札を瞬時に入れ替えることができます。
シャッフルが入るので確実性はありませんが、「捨て札にハイカード多めなはず…」って時に使えると楽しそう。

まとめ
タラクルーは、バリィ状態に干渉できるのはとてもユニークで、一部の自分でバリィするモデル(ミサキやドリーマークルーなど)の優位性を台無しにしたり、バリィされた時に自前の脱出方法を持っているのも強みのひとつです。
敵モデルにFastをつける工程があるため、こちらが泣きを見ないようなパズル的なやりくりを楽しめると尚良いでしょう。
初心者向けではありませんが、プレイヤー次第で四次元殺法のような動きを魅せるクルーです。やりごたえあり。





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