Malifaux3e マスター紹介/タル
キングスエンパイアの砲兵としてこれまで数え切れない戦果を挙げてきたけれど、味方も砲撃に巻き込んでおなじくらいの被害をもたらしているハロルド・タル。長年現場で培った経験に基づく判断力、新しい技術を取り入れる柔軟な姿勢、そして上官の命令を無視する図太さ(いつも大砲のそばにいたから耳が聴こえないんだってさ!)がかけ合わさってあの情熱的な砲撃が生まれるってワケ。ギルドはそんなエンパイアの問題児タルに目をつけて、彼の率いる中隊ごと引き受けるかたちでマリフォーへと連れてきたのでした。実のところギルドとしてはエンパイアとの関係改善を期待する政治的な目論みが大きかったのだけど、バーニングマン信者との戦いに勝利したことで改めてタルを評価、彼の奇抜で非伝統的な戦術はマリフォー防衛の新たな選択肢となりました。
ハロルド・タルたち「CAVARIER」はユニークな砲撃ギミックと、スキーム争いで優位に立ちやすいアビリティやアクションが特徴のクルーです。
まずは砲撃ギミックから。
各ターンのスタートフェイズ中に、独自の「アサルトマーカー」をタルから18インチ以内の場所に設置します。設置する個数はターン数と同じで1個からスタートして最終的には5個となります。
そして、各ターン、すべてのモデルがアクティベーションを終えた時(≒エンドフェイズ直前)に砲撃が開始され、アサルトマーカーの2インチ以内にいる敵モデルは目標値12のMv判定、クリアできなければアーマー無視で2点のダメージを与えます。それから盤上のアサルトマーカーをすべて取り除いてエンドフェイズに移行します。
ふつう、ターン終了時って手札が枯渇していることが多いのですよね。そのタイミングで判定を迫るのはとてもいい感じ。しかもタルの2体のトーテム(※マスターとセットになっている無料モデルのこと)が生存しているならば1体につき1つ判定値が上がり、最大で目標値14のMv判定に。Mvの平均値はだいたい5くらいなのでだいたい9以上のカードが必要? なかなかキツイはず!
さらにトーテムのウォーキングカノンは「RECALIBRATING.../再調整中…」アクションで味方のアサルトマーカー(またはスキームマーカーも)をひとつ選んですきな方向に2インチプッシュが可能です。
そんな感じで追加の設置や微調整は可能ですが、なによりもお互いのスキームや状況からターン終了時の盤面を読むあなたの軍師的センスが問われそうです。あるんですよねー。ここに向かってくるんだろうなーって見える状況が。
次に彼らがスキーム争いにおいて優れているところを紹介していきます。
キーワード「CAVALIER」の共通アビリティ「HEAT OF BATTLE/戦いの熱」は「アクティベーション終了時、2インチ以内に味方スキームマーカーがあるならば、手札を1枚捨てることでボーナス以外のアクションを1つ行ってよい」というもの。
手札こそ消費しますが条件のハードルはわりと低く、自分で「移動→スキームマーカー設置」とすれば追加でアクションができるわけで擬似的なファスト効果となります。
スキームマーカー自体は多くの得点行動に絡むため無駄になりにくいですし、またタルがマスターである限りアサルトマーカーでもこのアビリティが有効になるため、1ターン目などはアサルトマーカーを使うことでより効率的な動きができるかもしれません。
特にルイーザは、敵モデルとエンゲージしていてもインタラクトアクションが可能となるアビリティ「DON'T MIND ME/お気になさらず」持ちなうえ、6インチプッシュ&インタラクトがセットになった「CLAIM THE LAND/上に立て」アクション(さらにトリガー次第で味方1モデルを引き連れて移動したり敵を轢き倒したり…)を持っていて、スキームランナーとして手数を稼げるめちゃめちゃ優秀なモデルとなっています。
ついでにルイーザのボーナスアクション「SOULSTONE FLARE」も注目です。射程10インチのショックウェーブ攻撃で目標値13のWp判定。パスしなければダメージ1とDistracted+1に加えて、エンドフェイズまでインタラクトアクションができないという制限がついてしまいます。
さらにラムのトリガーを引いていれば上記の効果にプラスして、エンドフェイズまでブラストやパルスなどでダメージを受けるときのダメージが1増えてしまうという弱体効果を与えます。
そう、エンドフェイズ前の砲撃ダメージも対象です。アーマー無視で3点ダメージはかなり痛い! 決めたい!
ロケッティアとルイーザは追加ボックスですがコアボックスに入っているサッパー(Mv5/Cost5)もスキームランナーとして良い性能をしています。
まずHEAT OF BATTLEがあるので手数が稼げますし、ステルス(レンジ6より外からの攻撃を受け付けない)持ちなのと、仮に捕まって攻撃を受けたとしてもデフォルトで発動するディフェンストリガーにより好きな方向に5インチプッシュで逃げることが可能で動きやすい。
ボーナスアクション「EXPLOIT WEAKNESS/弱点をつく」も優秀で、成功すると相手のフェイトデッキの上から2枚を見て好きな順に戻すのですが、デフォルトで発動するトリガーがついていて、自分の捨て札から5以下のカードを1枚回収することが可能です。HEAT OF BATTLEのコストをボーナスアクションで回収できるのは大きいです。こちらもナイスモデル。
さて、CAVARIERにはスキームランナー向きのモデルがいる、というだけでは終わりません。
Malifauxのゲームのなかには多くの「マーカー」が登場します。多くのスキームで得点源となるスキームマーカーや、モデル固有のシステムを表現するために使用される数多のユニークマーカーたち。CAVALIERはこういったマーカーを除去することも得意としているのです。
先ほど機動力が高いと紹介したロケッティアはボーナスアクションでレンジ10のショックウェーブ攻撃が可能です。この時にスキームマーカー以外のマーカー1種類を宣言して、そのマーカーをショックウェーブに巻き込んでいれば問答無用で取り除くことが可能です。攻撃よりもマーカー除去効果で使いそう。
彼の「BULLDOZE」アクションを使用すると、モデルやテレイン無視で5インチプッシュ。この時に通過したマーカー類はすべて取り除いてスクラップマーカーに置き換わり、通過した敵モデルは目標値13のMv判定を行ってパスできなければ2点ダメージとなります。
そして、マスターであるタルも除去が可能です。さきほどあとから追加でアサルトマーカーを置ける、と言いましたが、その際にトリガーを引いていれば設置したアサルトマーカーの2インチ以内のマーカーをなんでもすきなだけ除去可能です。
2体いるこのモデルは「エセル」と「ガートルード」と名前がつけられているそうで、ぜひゲーム中は名前で呼んであげてください。
彼女たちはアクティベート開始時に捨て札から5以下のカードを1枚拾って補充できます。
また、レンジ18のロングレンジ攻撃を持っていて、このときターゲットが味方のアサルトまたはスキームマーカーの2インチ以内にいるならばLoSを無視して攻撃可能です。スタット4だしダメージも低めですが、当たる可能性はあります。応援してあげてください。
また判定なしでレンジ2以内にいる味方モデルのコンディションをひとつ終わらせることが可能です。対象がCAVALIERモデルなら2ヘルス回復も! なんて最高のオンナ。
彼女たちは盤面にいるだけでアドバンテージが高いため敵も狙ってくる可能性が高いと思います…、が、そこをうまく逆手にとって動きを読みに活用できたらより楽しそうです。
まとめ
CAVALIERは、マーカー前提のアビリティやアクションがあるモデル(たとえばエウリピデス、イングリッシュイワンなどなど)に対してかなり刺さると思われます。
マーカー除去のアクションを持っているモデルはほかのキーワードにもいますが、CAVALIERには多く集まってるため、彼らが相手の時にマーカー系のスキームを選ぶのは厳しいものがあるでしょう。
戦闘については普通な感じですが、こちらは砲撃ギミックをいかにうまく当てれるかで変わりそうですね。
そもそものスキーム遂行能力が高いので初心者でも触りやすいのではないでしょうか。
「後の先」だとか囲碁とかがすきなあなたにおすすめのクルーです。
あ、アサルトマーカーは「敵の効果によって取り除かれない」そうです。ズルいですね。
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