SCOUT!


支離滅裂からインスパイアされて生まれたというふれこみのゲーム。
先日のゲームマーケットで出たのですが、前評判が高く、知り合いがお土産に買ってきてくれました。

基本は支離滅裂とおなじく手札入れ替えのない大富豪なのですが、手役の感じとかもほぼ同じなのですが、ほかの部分はいろいろと違い、いちばんの違いはカード。

カードの上下に違う数字がついているため、手札をひっくり返すことで手札の数字が変化します。
プレイヤーは最初にカードが配られた時点で手札をそのまま使うかひっくり返して使うかを選べるのがまず楽しいです。

場の中央にカードが出され、後続のプレイヤーはより強いカードしか出せません。
カードの強さは「シングル<2枚の連番<2枚の同数字<3枚の連番<3枚の同数字」と支離滅裂とほぼ同じですが、3枚の連番が支離滅裂だと7・9・8など3枚の組内で連番が成立していればOKだったのが、こちらは7・8・9と厳密に並んでないと出すことができません。
場のカードより強いカードを出せるなら、場のカードを回収してその枚数が得点になります。

前のプレイヤーより強いカードを出せない場合、場に出ているカードの「端のカード」を1枚引き取って手札に入れて強化ができます。この時、カードの上下を自由に変えたうえで手札の好きな場所に入れてOK。
しかし、場に出ていたカードを取った場合、そのたびにカードを出したプレイヤーに点が入ります。
また、他のプレイヤーすべてがカードを出せずに1周した場合、そこでゲームは終了して点数計算に移ってしまいます。
支離滅裂はライフ制でしたが、こちらは点数制で勝ちを決めるゲームになっています。

また、やっていると自分がパスしてカードを取ると次のプレイヤーがあがってしまう…、という場面が出てくるのですが、これを打開する手段が用意されていて、各プレイヤーにスペシャルチップが1枚ずつ配られます。
スペシャルチップを使うことでカードをとってすぐ出すというアクションがゲーム中1回やれるようになっていて、これで流れを変えることが可能です。これがとてもいい調整になっていると思います。

ライフ制の負け決めから点数制への変更、上下にひっくり返せるカード、それにスペシャルチップをふくめた逆転要素など、支離滅裂とは別物になっていてめちゃくちゃ感心してしまいました。
しかもパッケージやカードのデザインがとてもレベルが高く、これが同人なのかと疑うくらいの作りこみにポカーンとしてしまうくらい。

近年、同人ゲームですごい出来だったものがメーカーから製品版が出るという流れがありましたが、最初の出だしからほんとにすごいもんが出たなあと。ゲームマーケットのハードルがまたひとつ上がった事件のようなゲームでした。




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