Malifaux3e マスター紹介/フォン・シル

 
あの日、そう、ふたたび「裂け目」が開いた歴史的なあの日、マリフォー奪還作戦の先鋒として突入していった部隊。あの部隊の隊長が彼だったと言えばレオポルド・フォン・シルの凄さが伝わるでしょうか。数々の作戦を通して彼のずばぬけた指揮能力が高く評価されていたもののギルドと上手く折り合うことができず、フォン・シルはギルドを辞めて傭兵集団「フライコープス」を構えます。新しい長官のフランコ・マーロウとのあいだではさらに関係が悪化し、フライコープスはマリフォーからの退出を迫られました。荒野にてフォン・シルたちはうち捨てられていた辺境の街を発見、苦労のすえにそれを整備し復活させ、彼らの新天地となりましたが、かねてよりマーロウは「辺境に活気を取り戻す」と公言しており、奇しくもフォン・シルは彼の政策どおりの行動をとったことになります。まさかすべてがマーロウの手中だということでしょうか?
 
 
フォン・シルはアップグレード活用型のマスターです。
アップグレード(以下UG)を使いこなすマスターといえば、これまでにもマーカス(5種類のUGで味方にステータスやアビリティを追加。任意でUGを捨てることで攻撃判定をプラス)やルーカス(3種類のUGで味方にアビリティやアクションを追加。装着時にFastも得る。任意で別の味方に渡せる)を紹介してきました。
フォン・シルが扱うUGは5種類。いずれも武器や装備品の名称がついていてそれぞれ2枚ずつ用意されています。
基本的には、装着することで「攻撃アクション」が増えます
また、基本的に、UGで追加された攻撃アクションを実行するとそのUGを捨てなければなりません
使い捨ての装備品を仲間に配るイメージですね。

UG装着は、フォン・シルのタクティカルアクション「LOAD UP」で8インチ以内の味方モデルに、もしくは、トーテムのスチームトランクが2インチ以内の味方モデルに装着させることが可能です。
フォン・シルのほうは、効果範囲が広いうえにトリガー次第でもう一人追加でUGを装着させたりできるのでこちらが本命ですね。
 
では、UGはそれぞれどんなものがあるかというと…、
 
・「GRENADE BELT」
手榴弾がついたベルトでしょう。ボーナスアクションにて2種類の手榴弾(ショックウェーブ)が使えます。片方はグレネードでダメージ2、もう一方はフラッシュバンでDistracted+2を与えます。Distracted+2はなかなかイヤラしいです。

・「LAND MINES」
地雷。これもボーナスアクションで地雷(シビアハザーダスマーカー)を設置することができます。トリガー次第では3インチ動かして敵に踏ませたりも可能。しかし、ダメージは1と低く、シビア効果で相手の足を遅くするのが本来の用途でしょうか。
なお、このUGを持っている状態でキルされると、持っていた地雷が爆発、死亡時効果として2インチ以内のモデルに2ダメージを飛ばします。相手へのプレッシャー効果が期待できます。

・「ROCKET LAUNCHER」
ロケットランチャー。2つのアクションを持っています。
ひとつは普通の攻撃アクション。レンジ12でスタット6。ダメージは2BB/3BB/4BB。ウィークでもブラストが2個付いてくるパーリー仕様となっています。
もうひとつはボーナスアクションで、レンジ8以内に30mmマーカーを落として、その2インチ以内の破壊可能なテレインを壊すというもの。ジップマー・タケットエウリピデスラスプーチナあたりにはかなり刺さりそう。ステキです。
 
・「ROCKET BOOTS」
ブーツにロケットがついてるのでしょう。物騒な装備です。
ボーナスアクションでリープが出来たり、チャージ攻撃をするとダメージ判定にプラスがついたりします。どちらかの効果を使った時点で壊れてしまいますが、かなりの便利アイテムでしょう。全員に装備させたいくらいです。

・「REINFORCED ASSAULT SHIELD」
アサルトシールド再強化版??
5種類のUGのなかでこれだけがちょっと特殊で、このUGで追加されるボーナスアクション「I've Got Your Back」は、使用してもUGが無くなりません。敵に捕まっている味方モデルを自分のそばにワープさせる支援アクションです。
このUGをつけると、Shield+2の効果も追加されるのですが、このShieldを0まで使い切ってしまうと、そこでこのUGを捨てることになります。
しかし、毎ターンのはじめにShieldは+2まで回復するのでうまくいくとずっと恩恵を受けっぱなしになります。うまく使えると美味しいですね。

どれも魅力的な効果ですが、使い捨てということでバランスをとっているようです。
そうですね、使い捨てならしょうがないですよね。

さて、次にコアボックスに収録されているミニオンのフライコープスマンを紹介します。
アーマー+1を持っているので基本的に堅く、ミニオンのくせにRUTHLESSを持っているのでテリファイやマニピュレーティブを無視できます。これは一部の敵に対して強く刺さります。ミニオンのくせに!!
さらに「EQUIPMENT TRAINING」という、ほかで見たことのないアビリティも持ってまして、この効果が、「装着しているUGを捨てる時に、ダメージを1受けることでなかったことにできる」という…。ふむふむなるほど?





 
 
まあ、アサルトシールドなどを絡めて丁寧に装備(UG)を見繕ってあげるとなかなかな戦士になると思います。新兵を育て上げる楽しみ、あると思います。
 
では、リーダーであるフォン・シルはどんな感じか見てみますと、
まずはアーマー+1を持っています。基本的にフォン・シルのキーワード「FREIKORPS」はみなさんアーマーでなんとかする感じの様子。いいですよね。いちばん堅実です。
あとフォンシルの素のDfが6なのも判定に強そう。
また、「SURVIVALIST」アビリティにより、回復を受けた時に+1多く回復します。
回復はトーテムのスチームトランクが可能なほか、コアボックス外だとフライコープスライブラリアンも得意です。増強の候補にぜひ。
もうひとつ「SHOUTING ORDERS」アビリティも見逃せません。フォン・シルの6インチ以内にいるFREIKORPSモデルは、手札を1枚捨てることでコンセントレートをボーナスアクションとして実行できるようになり、手数の増加につながります。
 
続いて、フォン・シルの攻撃性能は、…どちらかと言うとレンジ攻撃のほうが得意な感じでしょうか。
レンジ14でスタット6、ダメージは2/4/5ですが、カバー無視ハードトゥウーンズ無視というなかなかにワルい顔した攻撃を持っています。
1撃のダメージよりも着実に追い詰めていく感じがシブいですね。
 
戦闘型ヘンチマンのエイリークはユニークなアビリティ「KINETIC AMPLIFIER」を持っています。
ショックウェーブやブラスト、パルスのダメージを受ける際に手札1枚を捨てることでダメージの代わりにフォーカス+1されます。ブラストダメージを受けないモデルはいままでも紹介しましたが、パルスも対象だったり、フォーカス貰えたり、新しいタイプのアビリティです。
さらに、ボーナスアクションの「CHARGE UP」も現時点でこいつしか持っていないユニークアクション。判定なしで、反撃シールドモード、メレー攻撃強化モード、ショックウェーブ強化モードの3つを付け替えします。
アーマーが+2なところや、メレー攻撃が2/4/6だったり、DIVING CHARGE(エンゲージ中でもチャージ可、すりぬけ可)を持っていたりするので、前線のひっかきまわし役にピッタリ。というか、それ以外の役目だと高倉健ばりの不器用キャラかも?


まとめ
フォン・シルたちの得意なことは堅実な戦闘です。
爆発力はありませんが、堅実な防御力と回復による継戦能力UGによる対応力がウリです。
キーワードモデルは、コアボックス以外を含めてもスキームマーカーに直接関連するような能力がほとんどなく、それがスタットカードの読みやすさに繋がっています。
また、常時発動している系の能力も少ないのでプレイ時の負荷も少なめです。
決してばかにしているわけではなく、Malifauxのややこしい部分が緩和されるならそれに越したことはないと思っています。
関連モデルの大半が似たようなルックスをしているのでそこは要確認ですが、それがOKなら、覚えやすさという点で初心者の方にオススメです。
あとトリッキーなマスターに疲れたあなたにもオススメかもしれません。
 
 
 
 

コメント